「どんどん集まる集客必勝法」なんていう読み物も多種多様、無数にありますが、大事なことは『どのようなお客様に来てほしいのか』『そのお客様が何を求めているのか』ということです。

そのことに改めて気づかされる話を、あるお店の方に伺いました。

今回の主役はスイーツのお店

夫婦でやっているスイーツのお店で、開店した頃から何年もリピーターやっています。

奥様はパティシエなのであまり見かけることはありませんが、ご主人が踊るような華麗な動きで接客してくださって店内の雰囲気は軽やかな印象です。
そして何と言ってもリピートの原動力は『味』ですね。
スイーツのお店はたくさんありますが、ここのお店にしかない味を持っているのでどうしてもリピートしたくなります。

お店は素敵なのにホームページは…<_/h3>
最近弊社では、色んなお店の方とお話させていただく中で、悩みの声を多く伺うホームーページ制作を承っています。
その流れで、今まで気にしたことがなかったそのスイーツのお店のホームページを拝見したら、大変失礼ながらお店の雰囲気にそぐわない内容でした。

自分の好きなお店なので、ホームページ上でももっと味や雰囲気を伝えたらいいのにと思って「どうにかしませんか?」と聞いてみたのです。

そこから冒頭の集客の話につながります。

お客様が増えすぎて経営危機

ホームページの見直しについて、ご主人曰く「今はウェブ関連含めて広告宣伝は手を入れないでやっていきたい」とのことでした。
開店して順調にお客様が増えていく中で、雑誌やテレビの取材に来てもらったり、ウェブ広告も色々やったそうです。ですが、例えば写真をSNSに上げることが目的のような、一過性のお客様が急増してこれまでのヘビーリピーターがみんな離れていってしまったそうです。

確かにそういう時期がありました。

『最近メディア露出して有名になってきたな』と感じた頃、お店にはいつ行っても品物が何もない状態で、新たに追加されても、一人で10個以上買っていく人がいて瞬く間に何もなくなるという状況です。

自分自身もその時期は『なんだか有名になっちゃったね』と遠くの存在になってしまったような印象を持ちました。

実はその頃お店は実は経営危機に陥っていたそうです。

メディアに露出するなど手を打った時だけ一過性のお客様が急激に集まって、何もなければ来店数は増えない。
品薄状態を見てこれまでのリピーターは足が遠のいてしまう。
一過性のお客様に対しても供給量には限界があるので、トータルで見ると売り上げは右下がりになってしまう。
お客様が増えているのに経営危機なんて悪夢のような状況ですね。

お店に来てほしいお客様をブレずに追求する

その危機を脱するために、メディア露出やウェブ広告をほとんど止める判断をしたそうです。
もしかしたら、よりメディア露出を増やすことでも危機は脱することができたかもしれません。
でもそういう判断をしなかったのは、お店が大事にしたいお客様を明確にイメージできていたからだと思います。
色んなお客様がいらっしゃるなか、お店に来てほしいお客様は誰か。
そのお客様は何を求めているのか。
それをブレずに追求した結果が、これまでのリピーターに帰って来ていただくという判断だったそうです。

時間をかけてゆっくり、以前のお客様に帰って来ていただきようやく以前の状態に戻って、そこから口コミでまたゆっくりと広がるという好循環が今は生まれているそうです。

もしこのお店が原点回帰ではなく拡大路線を突っ走ったら、麻薬のように広告宣伝費に溺れていたかもしれませんね。

というわけでホームページは今のまま放置で良いという判断は『うーん』と思うところがありますが、集客の難しさと集客の大切さを改めて実感した話でした。